子宮頸がんHPVワクチン(シルガード9)
最新の注意事項、お願い(12/1更新)
厚生労働省から新規通達があり、R7.3.31までの接種券を所持している方は、R7.3.31までに初回接種を受ければ、R8.3.31までに3回目接種を無料で接種可能とのことで、接種および予約を全般的に再開をいたしました。ただし、他院で初回接種を開始された方の2,3回目の接種に関しては、原則初回接種された病院での接種をお願いしております。
子宮頸がん、子宮頸がんワクチンとは
・子宮頸がんは、子宮の入り口である子宮頸部から発生するがんです。日本では毎年10,000人以上の女性が子宮頸がんと診断され、年間約2,900人が子宮頸がんで亡くなっています。(令和4年中の交通事故による死者数は、2,610人)
子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)感染によって引き起こされます。HPVは性的接触によって感染します。異性との性経験のある女性の半数以上が一生に一度はHPVに感染すると推計されています。感染した女性はほとんどの場合は自然に治癒しますが、一部の女性では、HPV感染が慢性化し、がん前病変である異形成が進行し、最終的にがんに進展することがあります。子宮頸がんは、がんの中でも比較的発生率が高く、早期発見が重要です。定期的な検診やHPVワクチン接種などの予防策があります。
・子宮頸がんワクチンは、上記のHPV感染を予防するためのワクチンで、3種類のワクチンがあります。子宮頸がんの原因のHPVには種類が複数あり、がんの原因となるHPV16,18の2種類は「ハイリスク型」として知られますが、その2種類に効果のあるのが、2価ワクチン(サーバリックス)になります。良性疾患の尖圭コンジローマの原因となるHPV6,11も含めた、合計4種類のHPVに感染予防効果があるのが、4価ワクチン(ガーダシル)になります。HPV16,18,6,11に加え、「ハイリスク型」のHPV31,33,45,52,58の合計9種類のワクチンが9価ワクチン(シルガード)で、サーバリックス、ガーダシルが子宮頸がんの予防効果が60-70%であるのに対してシルガード9は90%以上の予防効果をもつことが期待できます。2023年4月よりシルガードが公費で無料接種可能となりました。(*1; ページ下部に参考資料あり)
当院で取り扱いのある子宮頸がんワクチン
シルガード9:9価(HPV6,11,16,18,31,33,45,52,58)ワクチン
ガーダシル、サーバリックス接種を希望の方は、お電話でご相談ください。
公費対象年齢
・シルガード自体は9歳から接種可能ですが、公費の対象(無料)となるのは、以下となります。
・小学校6年生から高校1年生の年齢に相当する女子(12歳になる日の属する年度の初日から16歳になる日の属する年度の末日までの間にある女子の方が対象で、令和5年度は平成19年4月2日~平成24年4月1日生まれの女子の方となります)
※標準接種年齢は中学1年の年度
・積極的勧奨を控えていた期間に該当する平成9年4月2日~平成19年4月1日生まれの女性で、接種を完了していない方
接種期間
高校1年相当の年度末まで(16歳となる日の属する年度の末日まで)または令和7年3月31日まで
(注)対象期間内に接種を自費で接種した場合の費用助成はありません。
接種間隔(公費対象の年齢で記載しています。)
これまでに、2価または4価ワクチンを1回または2回接種した方へ
原則として同じ種類のワクチンを接種することをお勧めしますが、医師と相談のうえ、途中から9価ワクチンに変更し、上記のスケジュールで残りの接種を完了することも可能です。
費用
無料
持ち物
・予防接種予診表
:有効期限確認お願いします。
期限切れやお手元にない場合は、
葛飾区予防接種予診票発行受付電話:03-3602-1312まで
・母子手帳、お薬手帳
・保険証、医療証
:原則使用しませんが、
アレルギーなど保険診療が必要になった際に必要となりますので、持参ください。
ご予約
予約サイトの【子供のワクチン】 >> 子宮頚がんワクチンより予約ください。
参考資料
*1; 「シルガード9に含まれるHPV型」および「日本における子宮頸がんのHPV型分布」