フルミスト-経鼻弱毒生インフルエンザワクチン
フルミストとは
- フルミストは、鼻のなかに吹きつけるタイプのインフルエンザワクチンです。
- 接種回数は1回で、従来の注射のタイプのワクチンと違って、「痛みがない」という点が優れています。
- 2003年にアメリカ食品医薬品衛生局(FDA)に認可され、米国疾病予防管理センターや米国小児科学会によって推奨されてきましたが、2011年にヨーロッパで承認後、2024年に日本国内でも承認がされ、国内で製造が開始されました。
フルミストの注意点や副反応
- フルミストは、インフルエンザウイルスを弱毒化した生ワクチンです。
- 接種後、くしゃみが出たり、喉に垂れたりすることがありますが、飲み込んでも特に問題ありません。30-40%の人で接種後3日~7日までに鼻水・鼻閉・咽頭痛・咳などの感冒症状が出ることがあります。
- 他のワクチンと同様、まれに発疹や蕁麻疹のほか、ギランバレー症候群やアナフィラキシーショックを起こす可能性もあります。重大な副作用が発生した場合は、国の補償対象になります。
- 効果は、従来の注射タイプの不活化ワクチンより有効であるというデータと、不活化ワクチンの方が有効であるというデータがあり、専門家によっても見解が分かれるところです。
- 接種対象は2歳以上、19歳未満となり、10歳以上は概ね問題なく接種することが可能ですが、小さいお子さんなどPCRなど鼻の検査を嫌がるお子さんは、病院で鼻に何かされることを非常に嫌がるため、お子さんとよく相談し、通常の注射タイプを選択された方が、接種がスムーズかもしれません。Youtubeなどでフルミスト接種シーンの動画がありますので、お子様と事前に見ていただくと良いと思います。
- また、接種時に鼻水・鼻づまりの症状がある場合、効果が減少してしまう可能性があるため、鼻をかめるようになってからの接種をお勧めします。
- 他の生ワクチン(麻疹風疹、水痘、おたふくかぜなど)との接種間隔は4週間あける必要あります。
接種対象者
2歳以上19歳未満の方
接種回数・接種費用
1回接種のみ、8000円(税込)
(2歳-15歳かつ葛飾区の予診票がある場合は助成対象となり、5000円となります。)
当院で接種ができない方
- 2歳未満と19歳以上の方
- 繰り返す喘鳴の既往があり、1年以内に喘息症状がある方
- 卵やその他のワクチン成分(ゼラチン、ゲンタマイシン、アルギニン)に対して重度のアレルギーのある方やアナフィラキシーの既往がある方
- アスピリン服用中の方
- 免疫が著しく低下している方、または免疫力が著しく低下している人と同居している方
- (妊婦や高齢者と同居されているお子さんへの接種はお勧めしておりません)
- 接種日当日を含み2週間以内に明らかな熱(37.5度以上)があった方や、咳、鼻汁、鼻つまりなど感染症状のあった方、慢性的に鼻炎を来している方
- 4週以内に生ワクチンを接種している方
お願い
- 接種時は母子手帳を必ず持参ください。
- 保護者と必ず来院ください。
- フルミストは、他のワクチンとの同時接種はご遠慮いただいております。
- 接種時に一般診察やお薬の処方はご遠慮いただいております。
ご予約
*インフルエンザワクチン2024-25 > フルミスト で予約にお進みください。